生活習慣病(高血圧・脂質異常症・糖尿病など)を治療する意味
結論から入ると、高血圧・脂質異常症・糖尿病などの生活習慣病を治療する大きな意味の一つは、急性心筋梗塞や脳卒中といった重病の予防にあると言ってよいように思います。
高血圧・脂質異常症・糖尿病などの生活習慣病は、全身の動脈硬化を引き起こします。それがひどくなると、血管が詰まったり破れたりします。具体的には、脳梗塞・脳出血、狭心症・心筋梗塞、動脈瘤破裂などです。これらの病気は命に関わります。
また、命が助かったとしても、手足のマヒなどの後遺症が残る場合があり、そうなると日常生活に支障が出やすくなります。更に、こうした病気によって寿命が短くなるというデータも報告されています。要するに、長生きの妨げになると同時に、介護を要する原因にもなりうるということです。
生活習慣病によって今すぐ何かが起こるということは、それ程多くはありません。しかし、5年~10年~20年と時間が経ったときに、重大な病気を引き起こすリスクになります。年を取っても元気で過ごすには大病を防ぐことが重要であり、そのためには生活習慣病の治療をキチンと行うことが大切です。
医学の進歩に伴い、早期に治療すれば動脈硬化はだいぶコントロールできるようになってきました。そして、生活習慣病の治療によって脳や心臓・血管が守られれば、ご自身も安心して生活できる筈です。
年を取っても介護に頼ることなく、自立して健康に生活できるよう、未来の自分自身へのプレゼントとして、ぜひ早めの治療を心掛けて下さい。