動脈硬化のこわさとは?
身体に血液が流れていないと、人間は生きていくことができません。そして、身体中に血液を送るホースの役割をしているのが動脈です。だから、動脈硬化によって血管が傷んでくると、身体全体の機能が落ちやすくなる。これこそが動脈硬化の一番の怖さだと思います。
動脈硬化が影響しやすい部位としては、脳・心臓・大動脈・腎臓等が挙げられます。具体的な病名で言うと、脳卒中・心筋梗塞・大動脈瘤・慢性腎臓病(腎硬化症)などです。
動脈硬化が1箇所だけに生じるということはほとんどありません。だから、脳卒中を起こした人は腎臓も悪くなりやすいし、動脈瘤を抱えた方は心筋梗塞のリスクも高くなります。
更に動脈硬化が怖いのは、一旦生じると元には戻らないということです。動脈硬化で狭くなったり瘤状になったりした血管が完全に治ることは基本的にありません。だから、動脈硬化が進む前に治療を始めることがとても大切です。
しかしながら逆に言えば、現代医学の進歩に伴い、動脈硬化が悪化しないように抑えていく方法は大幅に増えました。具体的には、動脈硬化の原因となる生活習慣病(高血圧・脂質異常症・糖尿病)の治療をキチンと行えば、動脈硬化に伴う重病(脳卒中・心筋梗塞等)の予防は十分に可能です。
年齢を重ねても元気に過ごせるよう、生活習慣病に対する積極的な治療をぜひ心掛けて下さい。